“新規事業”というより”事業の作り込み”

”新規事業”の定義とは?そんなことを考えたりします。
例えば、ペッパーフードが始めた”いきなりステーキ”は新規事業なのか?
 
元々、”ペッパーランチ”や”ステーキくに”でステーキ屋はやっていた。お肉についてもノウハウがある。
ただ、それらのお店では提供できていないお肉の価値があった。
現業の強み×取りこぼしていたニーズ=新たに挑戦すべきこと
という組み立てで、”いきなりステーキ”が生まれた。とすると、それは”新規事業”なのかどうか?
 
 
ペッパーフードが、アパレル事業を展開し始めたら、かなり”新規事業”感はあると思いますが、
”いきなりステーキ”は大分現業の強みを活かしている。
それは、”新規事業”ではなく”事業の強化・作り込み”何じゃないかなと思うわけです。
”肉事業”という視点での作り込み。派生モデル。
 
そして最もスゴイのが、いきなりステーキ事業は、
元々のペッパーランチ事業とレストラン事業を足した数字の2倍以上の売上になっている。ということです。
1号店をオープンしたのは未だ4年弱前。既に単事業で年商244億を見込んでいる。
まだ1号店にテレビ取材が多く来ている頃に行ったことがありますが、
単なるブームで終わるくらいに思っていました。スゴイです。
何故そんなことができたのか?と考えると、もちろん業態としてのセンスはあると思いますが、
それ以上に”しっかりと現業の強みを活かす”、”一貫した肉への想い”があったんじゃないかなと思います。
 
 
そう考えると、私が社内で言っている”新規事業”というのは真の意味での”新規事業”ではなく、
”事業の強化・作り込み”のための派生ニーズ取り込みなのではないかな?と思ったりします。
”現業の強み×取りこぼしていたニーズ”
そこがほんとうに綺麗に出来るとすーーっと何年も伸びるものが出来る。
全くの0から何かを作るというより、今の強みを活かしてすーーっと伸びる新業態を作れる方が、
事業づくりの再現性証明でもあるので、社会からの評価を受けやすいと思います。
何個も何個も業態を作るのではなく、出来れば強みが活き、1番伸びる業態を追加する。
そのセンスが問われている気がします。
ペッパーフード社は他にも、ハンバーグ屋や牛タン屋などを展開しています。
これらも同じく業態の拡張だったのだと思いますが、1番ウケて伸びたのが”いきなりステーキ”そしてそれが圧倒的。
 
 
弊社が手がけている事業や、築いている強みの周辺には、
このような見つけられていないスゴイ種があると思っています。
  
全くド新規で事業を作るわけではない、無理に細かい稼ぎを積み上げる訳でもない。
現業の強みを活かし、取りこぼしていたニーズを拾い、すーーっと現売上を超えていくモデルを作る。
そんなことができたら1番カッコイイなと思っていますし、そうしていきたいと思います。