”やりたい”を重視しすぎると働き方が縛られるかもしれない

如何に会社の”やるべきこと”と個人の”やりたいこと”の一致度を高めるか。
それが個々人の生産性向上につながると思っています。
なので、個人の”やりたいこと”を発表してもらう機会を社内で設けたりしていますが、
その”やりたい”を重視しすぎると働き方が縛られてしまうのではないかな?
という気がしています。

どういうことか?
例えば、”開発で~~な仕事がしたい!””デザインで~~なことがしたい”と思ったとします。
会社の中でその仕事が見いだせた。その人にやってもらう。
やりたいことだったので本人も嬉しく、パフォーマンスが高い。
そこまでは良い。

ただ、属人性が高まり代替が効かない状態になりえる。気軽に休めない。
その仕事以外のスキルが高まらず、そのミッションが会社として非重要になった場合、
その人のやることがなくなってしまう。
単に宣言している”やりたいこと”を表面的に捉えて割り振る訳ではなく、
本質的にその”やりたい”を通じてその人は何がしたいのか?
どんな価値を創造したいのか?まで話を聞き読み解いた上で、
柔軟性がある形で仕事を振る。
そういうことが出来ると、過度な属人性や狭く尖ったスキルセット
という状態は避けられると思います。

その”話を聞き読み解く”人は誰なのか?
上司なのか?人事なのか?
そんな課題はあると思いますが、単に”やりたい”と目先のベストパフォーマンス
を選択してしまうのは望ましくないなと考えています。

属人性が高く、自分にしか出せないパフォーマンスが発揮できている!
というのは、やっている本人からすると嬉しいことなのかも知れません。
ただ、”オリジナリティ”は単一の仕事で発揮することではない。
色々なことが出来るスキルを以て、1人の強みになるわけです。
いろいろな人とかぶっていることが多くあって良いと思います。
全部が被る人なんていない訳なので、そこでオリジナリティが出せれば。

それを、単一ミッションにおいて高くモチベーションをもってやりたいを実現していくと、
高頻度で替えが効かなくなり働き方が狭まる。
必ずしも今考えている”やりたい”を実現させることだけがベストではない。
そもそも、その”やりたい”で何を実現したかったのか?
その当たりまで一緒にイメージができ、一緒に考えていける関係値があると、
生産性も働き方も両方とも良いものになっていくのかと感じています。