公表された2012年度医療費の中で気になったところ

9月10日付で、2012年度の概算国民医療費が発表になりました。
前年度比1.7%増の38.4兆円らしいです。色々見てみて、気になった点をいくつか。

 
 
①伸び率は4年ぶりに1%台。むしろ、さじ加減だけで下げられそう。
一昨年⇒去年の伸び率は3.1%だったわけですが、今年は1.7%
4年ぶりの1%台みたいです。むしろ過去5年では一番小さい伸び幅。
絶対額でいうと、約6千億円です。
出典:厚労省発表(PDF)
 
・色々問題視されてる、生活保護受給者の医療費問題(公費負担は2兆円)
・来年度から適用を目指している70~74歳の医療費特例の終了(2割負担に戻す)
・ジェネリック普及の更なる促進。(後述)
 
とか、短期的に政策で出来てしまうことで抑えられる水準な気がしてます。
敢えてやろうとしてない?w 
 
 
②高齢化社会よりも、高度化医療の方が医療費を上げてる
興味深い事実ですが、一人当たり医療費の伸びは70歳未満が1.4%に対して、
70歳以上は0.2%の減。(え?と思いましたが、減少してるらしいです)
出典:厚労省発表(PDF) 

診療種別で見ると、通院より入院の方が大きく伸びているのでやはり医療の高度化が大きいかと思います。
 
 
③通院頻度を下げれば、簡単に医療費は下げられる?
診療種別で一番伸びているのは入院医療費ですが、
通院も1日あたりでは結構な伸びをしています。(2%)
日本人の年間通院回数はOECD平均の2倍で病院に行き過ぎな位なので、
通院回数を減らせれば医療費は下げられるのでは?と思ったり。
  
乱暴ではありますが、通院回数を半分に減らせれば、
13.4兆を占めている入院外医療費が半分になり、
6.7兆も削減できるわけですね。(等比ではないと思いますが)
ざっくりいうと、70歳未満の医療費は全体の半分なので、仮に70歳未満で20%通院回数を減らす。
そうすると全体では10%で1.3兆。 十分に伸びを止めることは可能です。
要は、大したことじゃないのにとりあえず病院に行く というのを止めて、
セルフメディケーションをさせればよいわけです。(要はスマホアプリを・・・w)
  
 
④ジェネリックの伸び率が過去最高に
厚労省としても数値をコミットしているだけに、大分影響してきたのかなと。
数量ベースで5.2%増の28.7%。
残念ながら、目標の30%には達しなかったようですが数値が出ている過去7年では最高の伸びです。
後発医薬品調剤率は50%を超えたそうで、今後も伸びそうですね。
診療種別医療費では、調剤は伸び率が前年から大きく鈍化してます。
 
ただ、一般人からするとよく分からないと叩かれがちな調剤薬局の技術料ですが、
それだけで昨年は1.7兆円。出版業界の市場規模と同等らしいです。
まぁ、MR関連費用の市場規模も1.5兆円と言われているのでどっちも・・・な感じはしますが。
 
 
⑤いずれにせよ、一般市民感覚には伝わらない
昨年のデータですが、医療費の負担比率として、
保険料が48.5%、税金が38.1%、患者負担が12.7% と、利用者負担は12.7%なんです。
(1割負担の高齢者や高額医療費制度とかが影響かと)
ユーザーが払っている市場規模としては8分の1になってしまうんですよね。
市民感覚としては、医療費の市場規模は5兆円ということになります。
ドラッグストアの市場規模よりも小さくなります。
※ というか、この約40兆には市販薬は含まれていないんです。当然サプリとかも。
 
国民皆保険制度は素晴らしい制度だとおもいますが、
むやみやたらと医者に行く人も、タバコを吸う人も、食事を気にしない人も全員が同率で払う。
という制度だけはやめてほしいと切に思ってます。
 
自己負担比率を上げつつ、保険料もリスクに応じて変更する。
(遺伝的リスクではなく、後天的なリスク)
それをすれば結構なレベルで医療費下げられると思うんですが、、、
 
 
弊社としては、引き続き”自己管理””健康の自己防衛”を支援していきたいと思います!

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